きょうの発言

2月4日の熊日 「きょうの発言」

毎年、インドの子ども達と会うために、インド、ムンバイの幼稚園を訪れ、家庭訪問をします。

幼稚園のスタッフ2名が、名簿を持って、幼稚園に来る子どもの家庭を案内します。表通りを一歩入ると、ゴミの山。大きなネズミが2.3匹。

売春宿の23階へ薄暗い階段を上ります。8畳ほどの部屋にベットが4つ。ベット1つの上下スペースが彼らの家族の居場所です。私たちを見て笑顔を送ってくれる子もいますが、泣く子を隣に、母親達が、賭博に興じている姿もあります。

私は、よく「ネパリか?」と聞かれます。長い黒髪、小柄でぽっちゃり白い丸顔。ネパールから、少女達を連れ戻しに来た者と思って警戒されます。「日本のNPOで子ども達の面倒を見ている」と答えて、やっと警戒を解き、笑顔で握手をします。でも、私が握手をする相手は、女衒と呼ばれ売春宿のオーナーの時もあるのです。最初の幼稚園は女衒の妨害で閉園しました。時々私はここで何をしているのだろうと思うことがあります。

子ども達は、幼稚園ではしゃいで遊んで、少し勉強し、そしてお昼ご飯を食べます。私たちの会の活動が、子ども達にとって「明るい希望」であり得ていればよいのですが。いままで、小学校へ上がった子は一人です。

毎週、水曜日の夕刊を楽しみに待っていてくださる方々が、いらっしゃいます。   励みになるし、うれしい・・・・・。ありがとう。

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