せみ

時折激しく降る雨の合間をぬって セミが鳴きます。 産まれたばかりと思われるセミが、おなかを上にして玄関先に落ちていました。 「あらっ!」と思って 拾い上げてみると 小さな蟻が一杯くっついています。 蟻を1匹つづ殺すのは面倒と思い、 セミごと水の中につけました。 水の中でセミをゆすると 出てくるは出てくるは、蟻が水の中でおぼれます。 かすかにセミが手足を動かしたので そばの南天の枝にとまらせました。  セミ君!何年か土のなかで暮らしていて、やっとでてきたと思ったら すぐに昇天するのはいけません。生きる事をまっとうするのです。

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