「フェアトレードで活力を」
最近、フェアトレード(公正な貿易取引)が注目されている。経済のグローバル化と市場経済の進展で価格競争が厳しくなり、コストの引下げが常態化し、発展途上国では環境破壊や児童労働が問題化している。
フェアトレードはそうならないように途上国の製品を適正な価格で継続的に購入することで、立場の弱い人々の自立と生活改善を積極的に支援していこうというものだ。珈琲、紅茶、チョコレート、手工芸品、衣服等が主な製品として取引されている。
街ぐるみでこの運動に取組んでいるのをフェアトレード・シティと呼ぶ。イギリスより広がり昨年9月には、17カ国、640以上の都市が世界の公正貿易証明団体より認証を受けている。
日本にはまだない。熊本が第1号を目指して民間がフェアトレード・シティ推進委員会を立上げた。札幌や名古屋も動いている。
熊本市もフェアトレード・シティになって政令指定都市誕生を祝賀し、道州制を睨んだ州都を目指せばよい。
これは「熊本市国際化指針」に沿い市民レベルでの国際社会への貢献になる。また市民や学生の人材の育成にも資する。知名度の向上による観光客の増加も期待でき、取引の拡大に応じ貿易量が増え経済の活性化にも繋がる。都市の品格を高め、誰でもが住みたくなる街造りがいま求められている。