9月3日 熊日に投稿文が載りました。
伊藤さんは何故亡くならなければならなかったのか。アフガニスタンでの反政府武装ゲリラによる日本人拉致、そして殺害。同じく海外で活動するNPOとして、大きなショックを受けた。
伊藤さんが所属するNGOペシャワール会の「地元住民の信頼を得て、共に生きる」という思いは 私達の活動「インドの売春街に生きる子ども達を支援する」の理想でもある。アフガンは紛争地である。それだけに現地の事情や治安情勢には気をつけておられただろうに。深い信頼関係は身の安全を保障してもいただろうに。伊藤さんは何故亡くならなければならなかったのか。深い悲しみの中にいる。
軍事に頼らない平和的な国際貢献をする若者の熱い「困っている国の力になりたい」という志は、外国人を排他することで自国を守ろうとする心の荒廃した者の銃によって絶たれてしまった。その銃弾は、自国民の幸せを祈って発せられたのだろうか。
伊藤さんら活動によって、アフガニスタンは確実に緑を取り戻しつつあった。豊かな緑に囲まれて農業で生活が出来るようになれば、貧困から抜け出せ、インドの売春街に売られてくる少女達もいなくなるはずであった。
伊藤さんは何故、亡くならなければならなかったのか。志半ばで亡くなった彼のためにも考え続けたいと思う。ご冥福を心から祈ります。