『ウィルスは持って来なかっただろうな?』と言葉を投げかけられた。
「えっ」と思ったのと同時に「やっぱり」とも思った。
私は2月の半ばから10日間ほどインドへ行っていた。
新型コロナウィルスが世間を賑わせ始め罹患者が増え始めていた時期だった。
言葉を投げかけたその人が私の詳しい旅行日程を知るわけがないが、
ただ海外へ行った人と接する不安から出た言葉だったと思う。
その言葉の意味を考えてみた。
治療薬なし、ワクチンなし、政府の対応は後手に回っているように思え、
テレビをつければ「今日は何人どこで感染者が出て、今日は何人が死亡した
」との情報が流れてくる。みんな戦々恐々とした感がある。
気温35度、室内でも29度のインド、ムンバイだった。
チャトラパティ・シヴァージー(ムンバイ)空港でのマスクをつけた
人は見かけなかった。
私は体調にも心掛け細心の注意を払って帰国した。
言葉の奥底に「自分の身に降りかかってほしくない。
ウィルス保有者が悪い、罹患者が悪い」という思いがありはしないか、と感じる。
コロナウィルスという未知のものに対しての混乱があるのは否めないが、
社会的余裕、人間的余裕で対処方法を求めたいと思う。
罹患し苦しんておられる方々へ「どうぞお大事になさってください。
一日も早いご回復を祈っています」と言葉をささげたい。
大久保美喜子
上記の文は、3月1日に投稿文として、
熊本の熊日新聞の「ひろば」に載った文章です。
今日は、3月18日 まだまだ、コロナウイルスの騒動は続いていて
世界により広がっています。
インドでの罹患者の情報は入ってきていませんが、
スラム街で罹患者が出たら「アッ!」という間に
広がるだろうと 懸念しています。
早くおさまりますように・・・祈りしかすべがありません。